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【文京区小石川】
「町内より東の方 松平播磨守御屋敷之下候坂にて 、里俗団平坂と唱候 右は先年門前地之内に団平と申者春米商売致住居仕罷候節より唱始候由申伝 年代等相知不申候」と『御府内備考』にある。
団平という米つきを商売とする人が住んでいたので、その名がついた。
何かで名の知られた人だったのであろう。庶民の名の付いた坂は珍しい。
またの名を丹平坂、袖引坂ともいう。
この坂の一つ東側の道の途中に、薄幸の詩人石川啄木の終焉の地がある。北海道の放浪生活の後上京して、文京区内を移り変わって4カ所目である。明治45年(1912)4月3日朝、26歳の若さで短い一生を終わった。
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