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『あの空の下で』吉田修一/木楽舎
『初恋温泉』以来の吉田修一。
この間にも何冊か出してはいるのですが、イマイチおいらの好みとは、合わないで読んでいませんでした。
で、久しぶりに読んだのがこの『あの空の下で』です。
ANAの機内誌『翼の王国』(現在も連載中)に連載されたもの書籍化したもので、小説12編とエッセイ6編から構成されています。
おいらが好きなのは、7番目に収録されている『東京画』。
あらすじは、九州から出てきた雅夫は、従弟の結婚式のために東京に上京していた。結婚式も無事に終わり、東京にいる高校の同級生と飲もうという約束をしていたのだが・・・。
この話では、男の友情について描かれているのだが、その中の一節でこんなことが書かれていた。「裏切らないのが親友ではなく、実は裏切り合える相手のことを親友と呼ぶのかもしれない。」
なんか、一読すると「はぁ?」と思うけど、なんとなくこういう感じってわかるんですよね。
裏切り合えるってことは、逆に相手のことを信頼しているというか、尊重しているというかそんなふうに思います。他の話もとてもいいです。ちょっとしたどこにでもある日常を色々な切り口で見せてくれます。そして、何かを想い出させてくれます。
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